DTM講座 DTM入門②~ネイティブとDSP~
ま:今回はDTM入門②~ネイティブとDSP~♪
け:DTMでよく分からないのは、「ネイティブ」って言葉。
り:ネイティブって言ったら、あれか、「英ペ」のことやろ?
あ:「英ペ」?
り:そうそう。「英語ペラペラ」
ま:がくっ!
わ:あ、まがずっこけた!
け:恐るべし、、、りのボケ、、、
あ:とりあえず、DTMとは関係無さそうね。。
ま:とりあえず師に聞いてみよ~♪
け:師匠、「ネイティブ」ってどういう意味ですか?
師:そうじゃのう。前回で「MIDIとオーディオ」の区別は
なんとなくついたとして、「ネイティブ」は「DSP」に
対応する言葉になるな。
り:でぃーえすぴー?
ま:デジタル・シグナル・プロセッサー?
あ:デジタル・「サウンド」・プロセッサーでは無いのね。。
師:そうじゃ。まず、
「コンピューターが動くのは、CPUがいろいろな処理や計算をしているから」、
というのは、みんなくらいじゃと学校の情報の授業で知っているのかのぅ。
り:しーぴーゆー!
ま:セントラル・プロセッシング・ユニット!
わ:中央処理装置ってとこかな。。
師:で、このCPUは「汎用」じゃ。
り:はんよう?
ま:ハンヨウ!
け:それ英語じゃないんじゃ。。
ま:あれ?
あ:「なんでもできる、何でも対応します」ってことね。
わ:あ、だからワープロでもお絵かきでも表計算でもなんでもやってくれるのか!
師:そうじゃ。
それに対して、DSPは音声信号処理専用のCPUだと思えばいいんじゃ。
け:「専用」ってことは、、、
わ:当然、他の事はできない。。
り:シャア専用?
あ:ま、シャアは置いといて、、
ま:なんで「専用」が必要なの?
師:昔はパソコン用のCPUの性能が低かったからのぅ。。。
わ:そうか!MIDIに比べてデータ量の多いオーディオ信号を処理するには
CPUの性能が足りなかったから、DSPが必要だったのか!
師:昔はDSPカードという高価な拡張カードをパソコンに取り付けて
オーディオの編集やミキシングをしていたんじゃ。
DSPの権化と言えるのがプロのレコーディングで使われているProTools HDじゃ。
一番安いものでも100万円以上のシステムになってしまうが、
オーディオの処理は全てDSPがやってくれるので、パソコン(CPU)の
性能が低くてもたくさんのトラックを録音できたり、エフェクト処理
が可能じゃ。プラグインの形式で言うと「TDM」という種類のプラグインは
ProTools専用DSP上でのみ動作するんじゃ。
上の写真のボードの上にもDSPチップが何十個も付いているが、
昔はDSP 1個で6-8万円じゃったから、百万円くらいなら安いもんじゃ。
ま:ひょえー!
り:なんでそんなに高いんですか?
師:うむ。
専用->使う場所が限られる。->開発元も限られる。->値段が高い。
というのが経済的な図式じゃな。
DSPも元々デジタル音声通話用に開発が進んだんじゃ。
つまり電話用は市場が大きく、その分値段も安く提供されておるんじゃ。
実際、今もDSPはほとんどがアメリカの携帯電話メーカー:モトローラ社製じゃ。
あ:逆に今はCPUの性能が高くなったので、DSPが無くてもある程度の処理は
パソコンのCPUだけでできるようになった、と。。。
り:で、「パソコンのCPUだけでの処理」を「ネイティブ」と言う、と。
わ:プラグインの形式で言うと「RTAS、VST、AudioUnits、DirectX。。」
ま:あるたす・ぶいえすてぃー・えーゆー・だいれくとえっくす。。
け:一般に売られているDTMソフトは、ほとんどがネイティブですね。
あ:音質的にはどうなんですか?
師:明確に音質的に違うか、というとそれほどでもないんじゃが、
一番差があるのはリバーブじゃな。
け:リバーブというと、、
わ:残響・余韻。
師:リバーブには2つ考え方がある。
・自然界にある残響・余韻を真似る(シュミレート)
・上手く演奏しているように聞かせる「化粧」
いずれにせよ、ライブでもCDでも必ず使う。
り:必ず、か。
ま:ま、アタシには化粧は必要ないわね。オッホッホ~
あ:んー。でも、アーチスト写真を撮るときに
「すっぴん」で撮るか、って話よね。。。
け:そりゃマズイわ。。
ま:んマー、なんてこと!
師:経緯はさておき、リバーブは残響の集合体なんじゃが、メモリも食うし、リアルタイム処理が
厳しいので、ネイティブで十分な音質を得るのは難しいのが現状じゃ。。
わ:たかがリバーブ、されどリバーブ。
聞き比べると、広がり感がまったく違いますね~。
り:ネイティブだけでちゃんとしたCDを作るのは
無理。。
あ:まとめ!
り:DSPの長所は
・専用なので音質が良い(贅沢な処理が可能)
・専用なので多くのトラックを同時に処理できる
・専用なので高速処理=レイテンシが少なく、録音の際、演奏しやすい。
・専用なので安定している=コンピュータが固まる(フリーズ)する率が低い
け:DSPの短所は
・値段が高い。。。
わ:ネイティブの長所は
・追加投資無し!まずはここから始めよう!
・VST、AU、DirectXならフリー(無料)のプラグイン(エフェクター)も多い!
ま:ネイティブの短所は
・汎用なので贅沢な処理には限度がある
・汎用なので同時に処理できるトラック数にも限度がある
・汎用なので処理も遅い=レイテンシが多く、録音の際、演奏しにくい。
・汎用なのでCPU負荷が高くなり、コンピュータが固まる(フリーズ)する率が高い
師:最初は安くネイティブ環境で始めて、徐々にDSPを追加していく方法もあるぞ。
より高度な処理を必要とする音質の良いプラグイン(エフェクター)が必要になったら、
a.レコーディングスタジオに持って行き、ミキシングしてもらう
b.自分でちょっとずつDSPを買い足していく。
のどちらかじゃな。
ま、普通の人は
・DSPを買っても元が取れるほどの曲数をミックスすることは無い
・エフェクターをちゃんと使いこなせる人も少ない
ので、一般にはa.の方がオススメじゃが、
物好きな人は「DSPで高音質ミキシング」を見て、
使ってみると良いかのぅ。
あ:分かりやすく整理すると、
「バンド・ボーカリストでDTMもやってみたい人」は ネイティブだけで十分。
「プロの編曲家・作曲を目指す人」は DSPも買い足していきましょう!
ま:ただし、パソコンや使っているDTMソフトとの
「相性」があるので注意してね!
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Originally posted 2011-08-18 18:57:00.